• 放送・映像へのIP技術の適用 (7)

 
 
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放送の現場でもIP技術を活用した働き方の見直しが着実に広がっているようです。IP技術を活用すれば、遠隔地にある装置(スイッチ)を管理することが可能になります。では、遠隔地に設置するスイッチの初期構築は、どうすれば良いのでしょうか?初期構築のために、遠隔地に足を運ぶことは、十分にIPのメリットを享受しているとは言えません。ITの世界では、機器の初期構築から運用まで遠隔地から実施するのが一般的です。IPの活用が本格化する今こそ、運用の省力化・自動化にも取り組んでおきたいところです。今回から数回に分けて、初期構築や設定作業の省力化・自動化について紹介します。今回は、設定作業の省力化に着目します。

遠隔地に設置したスイッチに送受信機の追加接続が必要になったとします。送受信機の接続ポートに対してVLAN、ポート速度、PTPプロファイルといった設定が必要になります。設定にはコマンドラインの実行が必要です。コマンドライン実行には、コンピュータを準備、コンソールケーブルを介してスイッチと接続し、ターミナルソフトウェアを起動してスイッチにログイン、コマンドラインを実行することになります。(ターミナルソフトがインストールできていない、コンソールケーブルがないな、といったアクシンデントはつきものです) 当社の管理用ソフトウェアCloudVisionを利用すれば、ウェブブラウザを利用して設定に必要なパラメータに対する値を入力するだけで設定が可能になります。

CloudVision

CloudVision (CVP)は、当社製品を管理するためのソフトウェアです。スイッチ設定の省力化・自動化、設定や作業の管理、設定後のスイッチ監視など、スイッチのライフサイクル全般に対する機能を提供します。CloudVisionの機能については、当社ウェブサイトを参照ください。なお、このブログでは、CloudVisionの操作方法についても紹介を割愛しています。ご承知おきください。CloudVisionの操作方法については、みなさまの担当営業、SEにご遠慮なくお声がけください。

テンプレートの活用

CloudVisionには、Configlet という概念があります。Configletは、テンプレートのようなもので、Configletを実行することでスイッチの設定が可能です。(コマンドラインを習得していない方も簡単に設定が可能です) Configletには、二種類の考え方があります。EOSのコマンドラインを利用する静的 (Static Configlet)なConfiglet、スクリプトを利用して設定を生成する動的なConfigletです。

Configlet

EOSコマンドラインを利用したConfgiletです。静的なConfiglet (Static Configlet)の例を示します。静的なConfigletは、EOSコマンドラインをそのまま記述します。以下のConfigletは、送受信機の接続するポートにPTPのパラメータを設定する例です。EOSのコマンドラインをそのまま適用しています。

スイッチごとに適用する内容(パラメータに対する値)が変わらないなら、Static Configletが活躍します。ここで、PTPメッセージの間隔を変更したい場合を考えてみます。(例:ptp sync-message intervalがとる値を変更したい) この場合、Static Configletを改めてConfigletを作成することになります。この運用だと、PTPメッセージの間隔を変更するたびに、configletの数が増えてしまいます。決して好ましい運用とは言えません。このようなケースでは、どのように対処すれば良いのでしょうか。

Configlet Builder

CloudVisionには、Configlet Builderという機能があります。Configlet Builderは、スクリプトを活用して動的に設定を生成することが機能です。Configlet Builderを活用した動的なConfigletの例を示します。Configlet Builderには、スクリプトを適用する画面 (Main Script)とテンプレートを生成する画面 (From Builder)で構成されます。まず、テンプレートを生成する画面を紹介します。”From Builder”は、”Design”と”Properties”で構成されます。”Design”は、テンプレートに該当します。”Properties”は、テンプレート内の項目を設定になります。

PTPの設定をイメージしましょう。設定対象となるインターフェースの指定、PTP Event/Generalメッセージの間隔の指定が必要になります。(例:interface ethernet2 / ptp sync interval = -2 / ptp announce interval = -3 / delay-request interval = -3) この設定のうち、可変の部分をイメージしながら、テンプレートを作成します。まず、”Design”でinterface のタイプを指定できるようにしてみます。Designの左手、上から5番目の🔘マークを選択します。”Properties”で可変部となるinterface タイプに対して”Field ID”で変数を定義しておきます。この(if_type) がとる値を”Value”で定義しておきます。(Ethernet, Port-Channelなどのポートタイプを選択できるようにします)

Builderで設定したテンプレート、”Field ID”を参考にしながら、Main Script部に”Field ID”を含むスクリプトを記述していきます。Main Scriptに記述する内容は、From Builderの設定内容を加味してくれます。記述内容に矛盾があれば、その内容をアラートしてくれます。

さて、Main Scriptが完成したら、From Designに表示されるテンプレートを利用してみましょう。各パラメータに対して値を入力したら、設定情報を生成する対象のスイッチを選択して”Generate” ボタンをクリックして設定情報を生成してみます。Build ConfigletにConfigletから生成された設定が生成されます。このようにConfiglet Builderを利用すると、接続する送受信機や場所によってパラメータがとる値が変わる場合にも容易に設定生成が可能になります。

CloudVisionを活用すれば、誰でも簡単に設定情報の生成、スイッチへの投入が可能になることを紹介してきました。Configletを利用してパラメータに対する値のみを入力することで、コマンドラインに不慣れな方でも、入力誤りを回避しながらオペレーションが可能です。まずは、Configletを活用して頻繁に発生する作業をCloudVisionから実行してみましょう。

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