• MLAGコンバージェンスの高速化

 
 
Print Friendly, PDF & Email

MLAGを利用した構成でMLAGメンバポートの障害が発生すると、MLAGに接続するスイッチやホストの通信経路が変わります。通信経路が変わることにより、スイッチやホスト間の通信に断が生じます。この通信断は、MLAGを構成するスイッチが保持するMACアドレス数などの要素によって変わってきます。今回は、この通信断を最小限にする機能(MLAG Fast MAC Convergence)を有効にした場合のMLAGステータスについて紹介します。

Fast MAC Convergence

Fast MAC Convergenceは、MLAGポートの障害などにより通信断を最小限にするために実装された機能です。この機能は、7280R/7500R, 7280R2/7500R2, 7280R3/7500R3シリーズのための実装です。Fast MAC Convergenceの詳細は、MLAG Unicast Convergence を参照ください。

MLAG

MLAGを利用すると2台のスイッチを論理的に単一のスイッチとして扱うことができます。スイッチやホストは、MLAGを構成するスイッチそれぞれに接続、接続リンクをアグリゲーションすることでアップリンクの冗長とロードバランスが可能になります。MLAGを構成するスイッチは、MLAG Peerリンクを介してそれぞれのスイッチのMACアドレステーブルを連携しています。

障害発生時の動作

ここでMLAGを構成するプライマリスイッチのダウンリンク(MLAGポート)がダウン・アップ(フラップ)した場合の動作を考えてみます。(MLAGのステータスは、Active-Partialとなります) プライマリスイッチ経由の通信は、MLAG Peerリンクを経由することで通信の継続が可能になります。MLAG Peerリンクを通過することになりますので、該当する通信のMACアドレスの学習状態を変更する必要があります。(MLAGセカンダリは、プライマリのlocalとして学習していたMACアドレスを自身のlocalに変更します)

Fast MAC Convergenceの適用

大規模なMLAG構成の場合には注意が必要です。MLAGに多くのスイッチやホストが収容されるので、スイッチは、多くのMACアドレスを学習することになります。このような構成でリンクがフラップを起こした場合、MACアドレスの学習が完了するまで時間を要することになり、学習が完了するまで通信断が生じることが懸念されます。このようなケースで迅速に通信を再開するには、Fast MAC Convergenceが有効です。Fast MAC Convergenceを適用するとMACアドレスの再学習ではなく、ダウンしたリンク(MLAGポート)に該当するMACアドレス向けの通信をMLAG Peerリンクにリダイレクトします。これにより、MACアドレスを再学習するよりも迅速に通信の再開が可能になります。

注意点

前項で紹介したとおり、Fast MAC Convergenceでは、MLAGポートがフラップするとMLAGポートで学習したMACアドレスをMLAG Peerリンクにリダイレクトします。このとき、リンクダウンしたポート経由で学習したMACアドレスは、そのまま維持されます。(show mac address-tableコマンドを実行するとMLAGポートがダウンする前のテーブルが出力されます) 学習したポートはダウンしていますのでMACアドレステーブルがアップデートされなくても実際の通信には支障はありません。通信復旧までの時間を短縮することを優先した機能であることをご理解ください。

ここまで、Fast MAC Convergence 機能適用による効果と注意点を紹介してきました。7280R/R2/R3, 7500R/R2/R3シリーズを利用して大規模なMLAG構成を構築する場合には、Fast MAC Convergenceの適用を検討ください。

Follow

Get every new post on this blog delivered to your Inbox.

Join other followers: