• 放送・映像へのIP技術の適用 (9)

 
 
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放送の現場でもIP技術を活用した働き方改革を実現するため、実証実験が進んでいます。実証実験の現場では、スイッチのステータスを頻繁に確認することになります。たとえば、送信機や受信機の疎通状態を確認する場合には、ルーティングテーブルを確認することになるでしょう。ルーティングテーブルから、疎通確認対象のIPアドレス情報のペアを見つけることになります。IPアドレスは、32ビット長の2進数を8ビットずつに分け、これを10進数で表現しています。10進数表記とは言え、従来のSDIシステムの運用に比べると決して直感的とは言えません。実証実験では、Excelなどで作成したアドレス管理表を利用してIPアドレスを管理することが一般的です。管理表を参照せずに、疎通確認対象のストリームを見つける方法はないでしょうか? 今回は、EOSの機能を利用して、ストリームアドレスを理解しやすい情報で表示する方法を紹介します。

ホスト名の解決

ip host” コマンドを利用して、スイッチ上にホスト名とIPアドレスの対応を設定します。この設定で作成される対応表で、ホスト名とIPアドレスの解決が可能になります。この対応表は、ルーティングテーブルにエントリされたストリーム情報にも適用されます。

ip host“コマンドを利用してSDIゲートウェイから送信される4つのストリームアドレスを”c100-p2-s2110.20″として解決するように設定します。

ip host c100-p1-s2110.20 239.123.101.1 239.123.101.2 239.123.101.3 239.123.101.4
ip host c100-p2-s2110.20 239.123.102.1 239.123.102.2 239.123.102.3 239.123.102.4

ルーティング情報の名前解決

早速、”show ip mroute” の出力を確認してみましょう。コマンドラインのオプションに”|”(パイプ)を利用して”resolve“オプションを指定します。マルチキャストアドレスの情報が”C100-p2-s2110.20″と出力されます。

jlmr1#show ip mroute | resolve
PIM Bidirectional Mode Multicast Routing Table

/_/_/_/_/
出力省略
/_/_/_/_/
c100-p2-s2110.20
  172.16.2.2, 20:04:43, flags: SLVP
    Incoming interface: Vlan162*
    RPF route: [U] 172.16.2.0/24 [0/0]

show ip mroute” のみを実行すると、名前解決せずにマルチキャストアドレスの情報が出力されます。

jlmr1#show ip mroute 239.123.102.1
PIM Bidirectional Mode Multicast Routing Table

/_/_/_/_/
出力省略
/_/_/_/_/

239.123.102.1
  172.16.2.2, 1d1h, flags: SLVP
    Incoming interface: Vlan162*
    RPF route: [U] 172.16.2.0/24 [0/0]

SDIの世界では、送信機・受信機とケーブルが対となっていたため、IPベースのシステムに比較してリソース管理が容易だったものと想像できます。IPアドレスは、数字の羅列となることから、その管理は、決して容易とは言えません。業界的には、リソース管理を容易するためにDNSやDHCPの考え方を参考にリソース管理の実装が進んでいるようです。Arista EOSは、そのオペレーティングシステム(OS)の特長を活かすことで、ユーザのペインポイントに対応しています。

その他のオプション

最後にその他のオプションにも触れておきましょう。EOSは、LinuxベースのOSですから、Linux Toolを利用したフィルタ機能をネイティブにサポートしています。サポートするオプションを見てみましょう。”|”に続けて、”?”を入力します。

jlmr1#show ip mroute | ?
LINE Filter command by common Linux tools such as grep/awk/sed/wc
begin Start output at the first matching line
exclude Do not print lines matching the given pattern
include Print lines matching the given pattern
json Produce JSON output for this command
no-more Disable pagination for this command
nz Include only non-zero counters

EOSのコマンドラインで出力されるデータは、”キー(key)”と”バリュー(value)”の組み合わせです。コマンドラインの出力とフィルタオプションを組み合わせることで、その出力を簡単に加工できます。フィルタオプションを利用することで、作業の生産性を大幅に改善することができそうですね。日々の作業の中で、是非、試してください。

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